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隅田川花火に行ってまいりました。
やはり、江戸の華。
90万人以上の人出。
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ところで、「音」だけか、「見た目」だけしか許されないとしたら・・・
どちらを選びますか?
選択肢Aは「打ち上げ場所の目の前の5つ星ホテルのガラス張りのスィートルーム」
選択肢Bは「人の波に飲まれ、昼から陣取った場所は実は高速道路が死角」
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そりゃぁ、花火は「見る」もんでしょ。との意見、ごもっともなのですが。。。
というのも、数年前、某ホテルのガラス張りの一室を貸し切って
仲間同士で目の前に上がる花火を見たことがあります。
結果。
うーーーん。
なにせ、最新型のホテル。
防音、完璧。
とにかく目の前で2万発花火があがろうとも、
あの「ヒュ~~ルルル~~」「ドンドンッ」という
音がいっさい聞こえないのです。
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逆に今回、歩きながら2万発を見ることにしました。
ルートは、浜町→両国橋→国技館前→本所→駒形橋→浅草です。
所要時間は約1時間半。
当然ビルや高速道路に隠れて見えないときもあります。
ただ、あの、胸のすくような「ヒュ~~ルルル~~」「ドンドンッ」という
音がなんとも言えず、身体に風情を呼び込みます。
そして、屋台の焼きそばのソースが焦げる香りや、
かき氷を削る音、立錐の余地もない駒形橋の人いきれ・・・
これが合わさって夏の記憶となるのだなぁと。
なので、どちらかしかどうしてもダメと言われれば
「音」!
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最近、目から入る情報が先に来すぎてるかな。とふと考えます。
雑誌に出ているおしゃれなお店やお宿の写真、
テレビから流れる効果的なビジュアル、
確かに人間の受ける刺激の80%以上は視角からと
言われているので重要は重要なのでしょうけど。
肝要なのはそこから先、聴覚や嗅覚や触覚、想像力を総動員して
得た感覚ですね。
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花火はイイですね。
空は変わらないから。
江戸時代の人たちと
同じ景色を見てるんだと思うと
物凄くワクワクしますね。
上空を見上げている時は
江戸にタイムスリップできますね。
でも、昔はビルも高速もなかったから、
遠~くからも見えたのでしょうね。
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↑また、広重登場、名所江戸百景より「両国花火」
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イイなぁ、江戸は。
国にも経営にも効率が大事なご時世だからこそ、効率だけでは割り切れない
エモーショナルな部分を残すことが実はカッコいいんですけどね。
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