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世界遺産、白川郷にある
築270年という合掌造りの建物なのですが、
『僅か数パーセントの幸運』
にありつけた人のみ、
宿泊することができます。
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白川郷は平成7年に世界遺産登録された後、観光客が激増し、
今では
年間150万人程度だそうで。
午前10時くらいから午後3時くらいまでは
大型バスで観光客の皆さんが大挙押し寄せていました。
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本当のお楽しみ・・・
というのは、
この観光客の皆さんが帰ったあと。
夕方から夜、そして早朝。
この約半日の間、白川郷は『古来より変わらぬ姿』を現わします。
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雑踏は去り、
村の中には
束の間の静寂が戻ります。
聞こえるのは
ススキのゆらめきに潜む虫の音と、
鉄瓶を抱く囲炉裏のパチパチという炎のざわめきです。
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そして早朝、
薄靄(もや)煙る中、
朝日を浴びて凛と佇む合掌造りの集落。
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この原風景を味わえるのは僅かしか存在しない、
集落の中にある宿のお部屋をキープできた
『幸運の持ち主たち』。
この村を訪れる旅人100人あたり
たったの4~5名。
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われわれが日頃、見て、聞いて、
感じている(・・・と認識している)ものの中で、
その『本来の姿に到達できていること』ってどれくらいなんでしょう??
そんなことをテレビも、PCも、ウォッシュレットもない部屋で
夜な夜な考えておりました。
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